2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

あなたのうわずみ

祖母の訃報を新幹線の中で聞く。午後1時すこし前。色素が抜けて白子か妖精のようになっていた祖母の顔を滲むように思い浮かべてさっと消す。死んでしまうということがどういうことなのか、祖父のときは死に目に会えたにも関わらず、未だによく分かっていない…

彼らは分かりません

ねむいからという理由だけで毎晩眠っていることに それ以外の何でもないよろこびがあります 睡眠はとても崇高 ふと わたしたちのまわりに 延々続くお布団の大海原があるように思われます すいみんという名前の恋人と 結婚するんです わたしは これから死ぬま…

かなしみはいつもわたしのベッドで横たわっている

収縮する島 あぶれた天使 かなしい歌 要らなかったたましい 必ず崩れる砦 あの娘と呼ばれた女の子のことをわたしは何も知らない うわずみが減る わたしはわたしを手放した 霧散する幽霊 しるしをつけておかないと いいえ わたしたちはそして

11/12

寝起き頭で1限の授業を受けていて、うつらうつらとしながらふと目をやった小さな明かり取り窓のさんに、雪が積もっているように見えて驚いた その驚きが終わるか終わらないかくらいのほんの一瞬、嘘のように降る雪の、かなしいくらいドラマチックな灰ねず色…